新免(宮本)武蔵生誕の地、岡山県美作を巡る

今回の旅は本当に突然思い立った。前々日、寝付きが悪かったので、全日本道路地図をパラパラと眺めていると、偶然にも「武蔵の里」という文字が飛び込んできた。それは武蔵ファンの私としては非常に興味深い名前。場所もそんなに遠くはない。その最寄りの駅も、そのまま宮本武蔵駅。来月8月には巌流島に行く予定なので、その予習ということで行くことに決定。使うきっぷは普通に学割の往復乗車券。

よく知っている人も、詳しくは知らないという人も、武蔵(タケゾウ)の魅力を少しでも知って頂ければ幸いです。


7月23日

日帰り旅行は、やはり早く出発して早く帰ってくるのが一番楽。ということで、今回は始発で出発するプランを組んだ。
しかし、なかなか寝付くことができず、結局ほとんど寝られずに出発するはめに。まぁ、これはよくあるパターンではあるけども‥。

いつも通る家から最寄り駅までの道を歩いていると、早朝のため、さすがに人気が無く雰囲気もいつもと違う。
そして、住吉駅5時25分発の始発に乗車。始発なのになかなかの乗車率で、三ノ宮からは朝帰りと思われる学生も大量に乗車。しかし、それも垂水あたりで大量に下車し、終点西明石に着く頃には結構ガラガラになった。

西明石からは播州赤穂行きの普通に乗り換えて姫路まで行く。にしても、西明石に降り立つのは去年の夏に四国松山に行って以来(旅行記は未作成)だ。ここに降り立つと、何となく「遠くに行く」という気になってくる。こういう気分になるのが旅の魅力なのかもしれない。
ちなみに、翌8月に巌流島に行く時も、姫路までは全く同じ電車に乗るのだけれど。



西明石駅の東改札北口?




西明石からの普通電車は結構すいていて姫路まで快適に移動。しかし、今日は湿度がかなり高いような気がする。蒸し暑い…。
と、思っていたら姫路に着くと雨が降り出した。この前の四国といい、最近は天気に恵まれないことが多いな…。まあ、気を取り直して姫新線乗り場へ。


播州赤穂行き普通の車内

姫新線バージョンの駅名表




姫路駅のJR神戸線ホームは最近高架化されたのだが、姫新線と播但線のホームはまだ地平のままで階段を下りたり上ったりしなければならない。改札口からJR神戸線ホームへの移動もしかりで、「毎日使う人は大変やな〜」と余計な同情をしながら0番ホームへ。
ホームでは、7時28分発の播磨新宮行きがすでに停車中だった。高架化されたホームとあまりに雰囲気が違うため時代に取り残されたような感じがしたが、その分ローカルムードは満点。そして何より、ホームと車両の段差が見事!


播磨新宮行き

見事な段差。階段を一段上がるような感じで乗車


ボックス席の車内




播磨新宮行きの車内はリニューアルされているもののボックスシートで乗客も少なくのんびり移動できた。観光客も数人いてなかなか雰囲気が出る。
30分ほどで播磨新宮に到着。さっきまでの雨は止んでいる。ここでは40分弱の待ち時間があるので、近くにあるという景色のいい吊り橋を見に行こうかと思ったが、徒歩15分とあったので帰りに寄ることにした。この時点ではの話だが…。


雨はやんだが蒸し暑かった

播磨新宮構内。時期が時期なので虫が多い




8時43分、ようやく来た列車に乗り、今度は智頭急行の乗換駅である佐用(さよ)に向かう。車内も5人ほどで快適である。が、やっぱり眠気が襲ってきた。そして三日月という駅に着くあたりから熟睡。起きたらすでに佐用到着後で、他の乗客が降りた後だった。


同じように見えて、さっきとのとは微妙に違う車両

佐用駅の駅舎




播磨新宮では雨は止んでいたのに、ここは本降り。この時は正直意気消沈していた。そのため、次に乗る智頭急行の大原行きまで1時間も待ち時間があるのに、駅前散策はせず、ひたすら駅で待っていた。ところが、このあと奇跡が!


智頭急行の駅名表

ここでひたすら待った




10時16分発の大原行きで佐用を出ると、なんと雨が止んで徐々に日が差してきた。日はすぐに陰ったものの、雨は完全に止んだ模様。「これは武蔵パワーか?」などとアホなことを考えながら、10時34分、宮本武蔵駅に到着。ホームでいきなり武蔵のレリーフが迎えてくれた。さっきまでの沈んだ気持ちはどこへやら。気分は一気に高まる。


車両が新しいためJRより加速がいい

到着!


ホームにあるレリーフ

観光客は私一人




相変わらずここも虫が多いのだが、とりあえず駅前を散策してみる。駅前広場には3体の像があって、左から、お通、タケゾウ(新免武蔵)、又やん(本位田又八)の幼少時代だそうだ。しかし、駅前なのに他に観光客が見あたらないとは。


3人揃っての像はここだけ

宮本武蔵駅全景




駅散策も終わっていよいよ『武蔵の里』へ。駅からは徒歩で10分ほどだが、ほとんど誰ともすれ違うことなく着いた。「ひょっとして今日は貸し切り状態なのか」などと考えていたが、そこには観光客もいて、みやげ物屋や飲食店が5つほどあった。なるほど、ほとんどは車で来るようだ。

そして、まずは武蔵生誕の地から観光開始。かなり気分が盛り上がってくる!
続いて武蔵神社に参拝。ここは勝負事に効果があるそうで、入試前などに人気がありそう。まあ、私が何を願ったかは企業秘密ということで(笑)
その隣には武蔵のお墓があったのでお参り。


武蔵生誕の地記念碑。その後ろは生家跡

武蔵神社入り口。威厳がある‥気がする




さて、次は武蔵資料館へ向かう。途中、『クアガーデン武蔵の里』という温泉施設があり、中にはレストランもあるようだ。見た感じ軽食を除くと、ここらでは唯一の飲食店ぽかったが、節約のためここには入らず。ちなみに、客は疎らだった。
そのクアガーデンの斜め向かいに資料館はあった。ただ、どうやらこっちは裏口らしい。まぁ支障はないようなので裏から入館。
まずは無料の大河ドラマコーナーへ。実際にロケで使われた木刀や看板などが展示してあり感動した。ドラマのシーンがよみがえってくる。


実際にロケで使われた衣装らしい

削り木刀(下)や柳生の袋竹刀(中)


吉岡清十郎への果たし状。このシーンはよく覚えている




大河コーナーを堪能したあと、有料の資料館へ入る・・・前にちょっと表口の方へ。どうやらこの建物一帯が「五輪坊」という施設になっていているようで、宿泊施設や道場まであった。しかし、なんといっても存在感が大きいのは、シンボルである武蔵の像だろう。


五輪坊正面入り口。入場は無料

こっちが資料館表口


「二天一流」 この隣には武蔵道場がある




五輪坊を一通りまわったあと、チケット(¥500)を買い資料館に入る。そんなに広くはないが、他に客はなく貸し切り状態なのでじっくり見学。
で、感想だが、五輪書やら武蔵が描いた絵画やらは一通り展示してあるものの、ほとんどが複製品となっている。五輪書の本物があるのかと期待していただけにちょっとがっかり。じっくり見学しておいて何だが、もう少し入館料を安くしてもいいのでは?といった感じだった。

資料館をでて、次に向かうのは宮本武蔵顕彰武蔵武道館。ここは岡山県の剣道大会等がおこなわれるらしい。中には入れないが、独特の形をしているらしいので見に行って見る。確かに独特だ。


この角度からだとガメラの甲羅のようだ

武道館正面から




これで一応回りたいところはすべて回った。せっかくなので武道館テラスから武蔵の里の遠望を撮影し、ゆっくり駅に戻ることにしよう。


この写真の範囲に大方の施設がある

帰り際にも五輪坊入り口を




すると、なんと駅に戻ったとたんに止んでいた雨が降り始めた。「やはり武蔵パワーだったのだろうか」と本気でそんな風に思ってしまう今日の天気だった。

宮本武蔵駅13時24分発の列車で帰るのだが、少し早く着きすぎたらしく、30分以上も待たなければならない。しかし、張り切って歩き回ったのですでに疲労は限界に…。駅のベンチに座ってぼーっとすることにした。山が近いのでトンビの鳴き声が響き、なんともいい雰囲気。

そして来た列車に乗り、行きと全く同じルートで戻る。行きに計画していた播磨新宮の吊り橋は疲労と雨天のため断念。またの機会ということで。
その後は完全に爆睡し16時1分に姫路到着。せっかくなので名物の駅そば(そばなのに麺が中華麺風)を食べて16時27分発の新快速で一気に神戸駅へ。ここで快速に乗り換えて住吉に帰還した。
もちろん(?)、家に帰ってからはそのまま朝まで爆睡…。


神戸までは新快速

今回使ったきっぷ。かえり券は自動改札機の中へ‥

突然思い立って行った今回の旅。宮本武蔵という駅があるのは前から知っていましたが、こんなに見所が多いところだとは思いませんでした。町も武蔵一色で武蔵ファンなら十分満足できる内容でした。ただ、03年の大河ドラマが終わって3年近く経つので、ブームの去った観光地という雰囲気がしたのは何となく寂しかったです。それに、教科書には載っていない人物なので、予備知識がないと理解しにくい部分もあるかと思います。
ちなみに私は、節約のため特急を使わずに姫新線普通列車で行きましたが、京都・大阪から宮本武蔵駅の1つ隣、大原駅まで直通の特急スーパーはくとがありますので訪問される方は特急がおすすめです。

あともう一点だけ。私はいつも武蔵を『宮本武蔵』ではなく、宮本と名乗る前の名前『新免武蔵(しんめんたけぞう)』と言っているため、文章中に何度も出てくる「武蔵」は施設名以外は「タケゾウ」と読んでいただけると光栄です(笑)

[06.7.27 新免(宮本)武蔵生誕の地、岡山県美作を巡る 完]


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